マクロで簡単!「成長曲線」作成ファイル
もくじ
成長曲線は子どもの発育を簡単に評価することができる大変優れたグラフです。
そんな成長曲線は、身長や体重の変化から作成できることは、養護教諭のみなさんならご存じかと思いますが、「成長曲線って、なんだかよくわからないし、難しそう…」と思っている方も多くおられるかと思います。
私も実際に使ってみるまでは、そのように思っていました。
しかし、一度わかってしまうと難しいものではなく、その便利さに驚かれることかと覆います。
ただし、成長曲線は、専用のグラフの上に描く必要があり、一人ひとりの身長や体重の変化を手書きをするのはとても大変な作業です。
成長曲線を自動で作成することができるソフトはありますが、そのソフトが導入されていない学校では、全校児童分の成長曲線を作成することは、実質不可能でした。
そのような背景から、成長曲線を誰でも簡単に作成できる、成長曲線作成ファイルを開発しました。
配布ファイルはマクロを使用したエクセルファイルでは、100人分の子どものデータを入力し、一度に印刷することができ、こんな感じの成長曲線を作ることができます。
ぜひ、ダウンロードしてお使いくださいね。
また、このページでは、成長曲線についてもご説明していますので、ご参考になれば幸いです。


幼児の身長・体重・頭囲の平均値は、資料「平成22年乳幼児身体発育調査の概況について(厚生労働省)」を参考にさせていただきました。ありがとうございました。
横断的標準身長・体重曲線は、日本小児内分泌学会(The Japanese Society for Pediatric Endocrinolog)様より使用させていただきました。ありがとうございました。
成長曲線とは?
成長曲線とは、子どもの成長の度合いを一目でみることができるものです。
横断的標準身長・体重曲線(ある年にたくさんの子どもの身長や体重を測定し、男女別、年齢別の平均値を曲線でつないで作成したもの)というグラフに、身長や体重(幼児の場合は頭囲も)を記載することで、成長曲線を描くことができます。
横断的標準身長・体重曲線には、平均値の曲線の他に、平均値からどれだけ偏りがあるかを表す標準偏差(SD値)の曲線も描かれています(成長の評価方法として「パーセンタイル法」がありますが、今回利用させていただいた横断的標準成長曲線では、SDスコアを利用しています)。
そのため、平均よりもどれくらい身長が高いか低いか、体重がどれくらい重いか軽いかについても、同時に確認することができます。
このように、成長曲線は、子どもの成長の度合いを、視覚的、客観的に評価することのできる画期的なグラフです。
評価と活用
一般的に、-2SD~+2SDの範囲が標準とされています。
-2SD以下または+2SD以上の身長や体重である場合や、あるときを境に急激な変化がある場合は、管理職や関係教職員、学校医などと十分に相談したうえで、保護者の方に専門の医療機関への受診を勧めるなどの対応をするとよいかもしれません。
ただし、子どもの成長には個人差があり、経過とともに標準の範囲に収まる場合も珍しくありません。
詳しい評価方法については、児童生徒等の健康診断マニュアル平成27年度改訂(学校保健ポータルサイト | 公益財団法人 日本学校保健会様)などをご覧ください。
成長曲線の作成により、肥満や瘦身、低身長症などの成長障害といった、子どもの成長の特徴の早期発見につながるため、成長曲線を活用する学校が増えています。
私の勤務していた学校では、養護教諭が発育測定の結果をもとに成長曲線を作成し、内科検診の際に学校医さんに見てもらっていました。
「成長曲線」作成ファイルの使い方
使い方については、配布ファイルにも記載しています。
ご使用前の準備
ダウンロードしたエクセルファイルを開くと、上部に黄色のバーが表示されます。
[編集を有効にする]ボタンを押し、[コンテンツの有効化]ボタンを押します。
![[編集を有効にする]ボタンを押し、[コンテンツの有効化]ボタンを押します。](https://xn--ruqum110a.net/wp-content/uploads/2021/09/20210923_e003-1024x257.png)
各シートへは、画面下部のタブを選択して移動することができます。
性別によって使用するシートが異なりますので、ご注意ください。

① データシートに移動し、データを入力します。
色がついた枠内に、必要なデータを入力します。
データは、100人まで入力することができます。
入力の際は、基本的には上の行から順に入力してください。
また、学年・組・番号、身長・体重のセルは、空白があってもかまいませんが、名前のセルは必ず入力してください。

② グラフシートに移動後、右側のパネルから操作します。
データを入力したあと、グラフのシートに移動します。
パネルでは、プレビュー、単数印刷、複数印刷、データの消去の操作をすることができます。
印刷をする場合、100人まで同時に印刷することができますが、確認のため、また、不具合を防ぐため、分割して印刷することをおすすめします。

ダウンロードはこちら
ファイルのダウンロード
ダウンロードの手順
- 右下のボタンを押し、Dropbox(外部サイト)に移動します(ファイルをダウンロードするだけであれば、Dropboxのアカウントがなくてもご使用可能です。また、画面下にCookieについて表示される場合がありますが、同意しなくても問題ありません)。
- ダウンロードボタンを押し、ファイルをダウンロードします。
- ファイルを開き、上記説明に沿って操作します。
0~6歳用(幼稚園児、保育園児におすすめです)
0~18歳用(小学生、中学生、高校生におすすめです)
リクエストについて
とても参考になるリクエストをいただき、ありがとうございます。
大幅なアップデートは時間がかかるため、すぐの公開は難しいですが、よりたくさんの方に使っていただくために、できるだけリクエストにお応えしていきたいと考えています。
よろしくお願いいたします。
子どもの生年月日によって、成長曲線にずれがあると思うのですが。
配布中の成長曲線作成ファイルには、子どもの生年月日を記入する欄はないため、成長曲線に多少のずれが生じてしまいます。
現在、不具合を解消したファイルの開発を検討しています。
1年のうちに、発育測定を2回以上行いました。同じ年に複数のデータを入力したいのですが。
配布中の作成ファイルは、年1回の発育測定にのみ対応しています。
現在、アップデートしたファイルの開発を検討しています。